フィクション日記
浮かんどきました。踏んどいて、と言われたので。さて、なんの話かと申しますと、地に足をつけないで、部屋の中央に浮かんだ男の話です。彼は、流行歌のヒットチャートを操る仕事をしていました。「踏んでおいてね」と、毎日彼は"国王"に言われます。 する…
私は今年20歳になる女です。 今が人生の春だと人は言います。ですが私には、胸の中に、踏み潰されたアリのような、気持ちの悪い罪悪感があり、はっきり言って、今は人生の冬と言っても過言ではありません。師走の街中を、バスローブを着て、多くの殿方にジ…
ゆきげしきを見た祖母が言った。「君は犬だね、どちらからいらしたのかしら」と。やだなぁ、犬にまで尊敬語使うなんてって僕は思ったから玄関を蹴り飛ばし、家からかけでた。途中、犬3匹とすれ違ったので、それぞれ違うあいさつをした。1匹目の犬には、「こ…